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海外で生活する前に知っておきたかったコト!Overseas Tips

赴任者必見!社会保障協定の適用手続きって何?

2019.12.14

 

 

日本と社会保障協定が発効している国に赴任する場合は、赴任地の年金制度について考える

海外赴任でもしないと、年季保険料などの二重払いなどを心配する必要はありませんよね。通常、赴任先で勤務した場合に、その国保険制度に加入することになっています。そうすると、日本と海外で二重で保険料を取られる恐れが出てきます。そこで、赴任者の二重加入をどのように防止するのかについて考えていきたいと思います。

 

1.社会保障協定締結の背景は?

~年金保険料の二重払いによる企業負担の増加、勤務地国での年金保険料の掛け捨て~

社会保障協定とは、相手国に勤務した会社などの 社会保険料の二重払いを防ぐことを目的としたものです。そもそも公的年金などの社会保険制度は、現在居住している国の制度に加入することが原則となっています。

 

しかし通常、企業からの命令で海外赴任する場合、赴任中も出向元である日本本社との雇用関係が継続しているため、その間、 日本と勤務地国の両国の社会保険制度に加入しているのが現状です(いわゆる「保険料の二重払い」)。そして多くの場合、勤勤務地国での社会保険料の負担は海外勤務者本人ではなく、海外勤務者を送り出した日本本社が全額負担しています。

さらに、年金を受給するには、ある一定期間以上の加入期間が必要なため、数年程度で日本に帰国するケースが多い海外赴任者については、勤務地国での保険料は結果的に掛け捨て(いわゆる「保険料の掛け捨て」)になるケースがほとんどでした。

 

2.社会保障協定の概要

上記のような状況を解決するため、年金制度の二重加入の防止や、年金加入期間を両国間で通算し、年金の掛け捨てを防止しようとする二国間での協定が、社会保障協定と呼ばれるものです。

 

(1)二重加入の防止

~日本国または外国の社会保険制度のどちらか一方にのみ加入~

社会保障協定が発効している国に赴任する場合で、相手国(つまり赴任先)の赴任期間が5年以内と予定される場合は、日本の社会保険制度のみに加入し、相手国での加入が免除となります。一方、相手国での赴任期間が当初から5年を超えると見込まれる場合は、日本の社会保険制度をだったし、相手国の制度に加入することになります。

このように、どちらか一方の国の制度の身に加入することで、日本と賦任意の両方の社会保険料を負担する必要(いわゆる「二重加入」)がなくなったといえます。

 

(2)年金加入期間の通算措置

~自国(相手国)の年金加入に必要な期間が足りない場合は相手国(自国)の年金制度加入期間を足すことができる~

年金加入期間の通算とは、一方の国の年金制度の加入期間の身では、その国の年金受給資格を満たさない場合に、社会保障協定相手国の年金制度の加入期間を、一方の国の受給資格期間に足す(いわゆる通算する)ことができる制度です。

 

たとえば外国の年金受給資格を得るために必要な年金加入が10年(正確には40クレジット)ですが、米国での赴任期間が6年のAさんは米国年金受給に必要な期間に満たないため、本来であれば米国年金を受け取れません。しかし日米社会保障協定においては「年金加入期間の通算措置」が盛り込まれているため、米国での年金受給に必要な期間が足りない場合、日本で勤務していた期間を通算することができます。

 

ただし、あくまで米国からは加入していた期間(6年間)に応じた米国年金が受け取れるということであり、36年分の年金をアメリカから受け取れるというわけではありません。(通算した加入期間(この場合36年)分の年金をどちらか一方の国からまとめて受け取ることができる仕組みにはなっていません。)

つまりAさんは、日本から30年分の日本の年金を、米国から6年分の年金を受け取ることになります。

 

これらを知ることで二重加入の恐れも回避できますし、社会保障協定がある国では、通算措置できることも確認できました。これでもう安心して赴任できるかと思います。

 

今回はここまで!

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