赴任者のメンタルケア①
2019.02.22
海外赴任は馴染みのある日本での環境とは異なる環境で生活しなければなりません。新天地での活躍に希望に満ち溢れる一方で、海外の環境に慣れないという方も多く存在します。会社のスタッフも国が変われば文化も変わり、マナーや商習慣も異なります。そのため、今まで日本にいた時のようにいかないことが多発します。また、ビジネス面だけでなく、日常生活大きく変わります。食事やインフラ環境も日本と同じようにはいきません。海外生活を順調にするには、何よりも精神面を健康に保つことが重要です。そこで今回から数回に渡り、赴任者本人や帯同される家族のメンタルケアに役立つ情報をご紹介していきたいと思います。
赴任者のメンタルケア
多くの赴任者は、赴任後1ヶ月間くらいは、見るものが新鮮で物珍しいため、楽しく過ぎいくものです。しかし、2ヶ月目くらいから、原因不明の頭痛・腹痛・歯痛、下痢、吐き気、さらには虚脱感や倦怠感に悩まされることがあります。その多くは「海外不適応症状」と呼ばれ、原因は環境の変化によるストレスが原因だと言われています。
五月病、引越し欝病などと同様に、海外赴任には海外不適応症状がつきものであることを知っておく必要があります。海外不適応状は優秀な医師にかかっても、原因が環境の変化ですので当面は治りません。また、医師によっては海外不適応症状に気づかないことや、理解してくれない可能性があります。その際に、怒りや不安を覚えると、胃潰蕩や神経衰弱へ悪化することがあるますので注意が必要です。
海外不適応症状の傾向
勤務や行動にムラや無駄多くなり、遅刻やミスを犯しやすくなる。また、不眠になるなど、生活のリズムが乱れてきます。そして、通常の業務の中でも、普段以上に出来栄えに拘るなどの傾向が見受けられます。さらに悪化が進むと、精神面でも不調をきたします。「緊張」「興奮」「落込み」などの情緒不安定になりやすくなり、公私で事故やトラブルが頻繁に起こります。このころになると、セクハラや異性問題、暴力などを起こすと言われています。この状態でさらに放置を続けると、対人恐怖症やノイローゼなどの精神障害に進んでいきます。
海外不適応症状の本質
海外不適応状の主要因は、「自文化中心主義」だと言われています。島国の日本は、異文化の交流も少なく、ついつい自国の文化が優れていると決めつけてしまう傾向があります。そのような考えをもって、赴任国で「所詮この国は」などと見下す人は、それが覆されたときに収拾がつかなくなります。特にレッテルを貼る人は、先入観や偏った見方から脱却できないため、精神的に脆くなりやすい傾向があるので注意が必要です。
編集:海外引越専門のマイグローバルジャパン
広報担当 高山